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日々の暮らしに”ハレの日”を
ハレのコト。vol.2

2023.05.01

日々の暮らしに”ハレの日”を
ハレのコト。vol.2


「心までハレにする服」を打ち出す
Marisa Grace(マリサグレース)から生まれた、
日々の暮らしをちょっとだけ特別にしてくれる
“ハレのコト”をご紹介するコラムです。

第2回のテーマは「パール」。フォーマルなシーンに欠かせないパールのジュエリーですが、今やカジュアルにも合わせられるデイリージュエリーとして定着。ジェンダーレスファッションの波で、パール人気はメンズにも広がりをみせています。そんなマルチに使えるパールの魅力を、ジュエリーブランド「Todos」のジュエリーデザイナー 酒井直子さんにお聞きしました。

[パールとは]

パール(真珠)は、貝から採れる宝石の一種。日本では、冠婚葬祭にパールのアクセサリーを身につけることからフォーマルなイメージが浸透していますが、産地や貝の種類によって色や形はじつにさまざま。白くて丸いものばかりでなく、こっくりと深みのある黒蝶真珠、小粒で可憐な印象の淡水パール、くぼみやえくぼのあるバロックなど、個性的なパールにも唯一無二の味わいがあります。

[歪みさえ美と捉えるパールの奥深さ]


ブランドを始めた当初はパールを扱っていなかったという酒井さん。「昔からパールは好きでしたが、自分の浅い知識ではその深い魅力を伝えられないと思っていました」といいます。そんな酒井さんがパールに惹かれていったのには、同じジュエリー業界で活躍するある人との出会いがあったそう。「その方は、細やかな観察眼でパールの種類や粒ごとの特徴や魅力を見出してくれる専門家で、パールの知識だけでなく、生産者さんの思いやパールを取り巻く愛情あふれる世界を教えてもらいました」。パールは生き物からとれる宝石なので、それぞれ個性があって当然。一つひとつに物語と愛おしさがあることを知り、自然とたくさんの人に伝えたいという気持ちが高まったといいます。

[バロックパールとは]

バロックとは、ポルトガル語で「いびつ」という意味があり、歪みやえくぼのあるパールをバロックパールといいます。自然のなかで偶然できたものなので、同じ形は2つとなく、持ち主だけの特別なパールといえるでしょう。「何かの形に見える」「飼っている猫に似ている」など、親和性が生まれるのもバロックパールの魅力だそうです。

[日常使いするコツ]

ONでもOFFでも使えて、大人コーデに取り入れやすいジュエリーをご紹介。パールをデイリーに取り入れるなら、サイズ感や重ねづけがポイントに。出番の少ない手持ちのパールジュエリーも、合わせ方次第でカジュアルに使うことができます。

普段使いにおすすめの一つが、ベビーパールのネックレス。1粒の極小パールをあしらったミニマムなデザインなので、手持ちのネックレスとの重ねづけも楽しめます。

ベビーパールネックレス[K18/淡水パール]41,800円、せかいにひとつだけのかたちチャームネックレス[K18]77,000円(ともにTodos) 
ブラウス[415J4307]17,600円(マリサグレース)

ベビーパールをリズムよく配置したバングル。華奢なブレスレットを重ねづけすれば、動くたび表情がかわり、手首を美しく軽やかな印象に魅せてくれます。

ベビーパールバングル[K18/淡水パール]96,800円、コンビネーションブレスレット[K10] 26,400円、バロックパールリング[K18/南洋黒真珠(バロック)]77,000円(すべてTodos)
ブラウス[415J4307]17,600円(マリサグレース)

フォーマルになりがちの1粒パールのピアスも、バロックパールなら洗練された印象に。
存在感がありながら華美になりすぎず、普段づかいすることができます。

淡水バロックパール&ダイヤモンドピアス[K18/淡水バロックパール/ダイヤモンド]82,500円(Todos)
ブラウス[415J4302]19,800円(マリサグレース)

[リフォームして楽しむ]

使わなくなったけれど、ずっと大切にしたい。そんな思いの詰まったジュエリーは、リフォームすることで、いつものコーデにさりげなく取り入れられるジュエリーへと生まれ変わります。

1.(左)片方をなくしてしまったピアスをシンプルなチャームにリフォーム。ネックレスやブレスレットにつけることができます。
(右)長さのあるパールのネックレスを短くし、着脱しやすいようにマグネット式の留め具に。

2.リフォーム事例集の一部。パールに限らず、古いジュエリーを自分好みのデザインにリフォームしてもらうことも。新たな魅力を手に入れることができます。



※掲載した商品の価格は、すべて税込みです。



プロフィール

ジュエリーデザイナー 酒井直子。映画会社勤務ののち、グラフィックデザイン事務所を経てフリーランスに。2009年、ジュエリーブランド「Todos」を発足。以来、映画の世界とデザインのスキルをジュエリーに注いでいる。Japan Jewelry Fair 2016にて最優秀新人賞受賞。

http://todos.tokyo

https://todos-onlineshop.stores.jp/



撮影:竹下アキコ

取材・文:鞍田恵子

モデル:大鳥亜希子