-心くつろぐHYGGEな時間- こころぐ vol.1
心地よい音楽が流れる古民家カフェで
コーヒー片手にくつろぎの時間を
ハレの日をテーマにしたコラム「ハレのコト。」がリニューアル!
北欧デンマーク発祥の「ヒュッゲ」という価値観を取り入れながら、
暮らしにまつわるモノやコトを紹介するコラムに生まれ変わります。
小さな幸せが感じられる「こころぐ」時間をお楽しみください。
横浜市営地下鉄 阪東橋駅から徒歩15 分ほど。アーケードのある商店街を抜け、お米屋さんの脇の小道を入ると現れるトタン壁の建物。ここは、𦚰阪希澄さん、佐藤嘉風さんご夫婦が営む「CAFE シトカ」。お米屋さんの離れや蔵だった場所をリノベーションし、2019 年に1 階をカフェ、2 階をミュージシャンである佐藤さんの事務所としてオープンしました。
落ち着きのある空間と美味しいコーヒーやスイーツが評判を呼び、ご近所さんのみならず、遠方から訪れる人も多いといいます。
昭和のムード漂う古い壁や窓枠をセンスよく生かした外観。店長の𦚰阪さんが出迎えてくれました。
一歩店内に入ると、古い建具を生かした内装に使い込まれた家具が馴染む趣のある佇まいに。オーナーご夫婦の“好き”というフィルターを通すことで、国も時代も違う家具がバランスよく調和しています。
濃厚な味わいのかぼちゃのチーズケーキ600円、数種類のスパイスを使ったクマクッキー100円、ミルクによく合う自家焙煎コーヒーのアイスカフェオレ650円
2種のケーキにアイスクリームとクランブルを添えた冬のケーキプレート1000円、ハンドドリップで1杯ずつ丁寧に淹れた自家焙煎のブレンドコーヒー600円
お店の名前は、アラスカの小さな町シトカが由来に。「好きな作家、星野道夫さんゆかりの町で、旅をする本のなかでシトカはアラスカでもっとも美しい街と讃えていました。写真集に登場するシロクマも、お店のモチーフになっています」と𦚰阪さん。
店内には、会話のじゃまをしないゆったりとした曲が流れています。月1ペースで、オーナーの佐藤さんのアコースティックライブが開催されているそうです。
使い込まれた家具になじむスタイリッシュなオーディオ。オーディオに詳しくない人でも、音へのこだわりが一目でわかります。
店内にある物販コーナー。この日はシトカオリジナルのスワッグや作家ものの作品やアクセサリーが展示販売されていました。
和紙アクセサリー作家でもある𦚰阪さん。“kissmi wakisaka”というブランドで、和紙を染め、身につけられる野の花々の飾りを制作されています。
石油ストーブの上にやかんを置くスタイルで、店内はやわらかな温もりに包まれます。レトロな見た目とほのかな灯油のにおいがどこか懐かしく、お店の雰囲気に馴染んでいました。
敷地内にある石蔵は、中をリノベーションしてギャラリースペースに。
カフェを出て左に進むと石蔵の入り口があります。KURAを書かれた小さな看板が目印。
入り口に置かれた焙煎機。カフェでいただけるコーヒーは、ここでオーナー自らが自家焙煎したもの。シトカブレンドは、2種類の豆を浅煎りし、コクと酸味のバランスのいい飲みやすい味わいに仕上げているそうです。
黒い大きな扉を開けると、中は展示作品を鑑賞しながら飲食できるスペースに。こちらでライブやイベントを行うこともあるといいます。
取材に訪れた日は、羊毛造形作家の渡辺泰子さんの作品を展示販売。日常に潜む生き物“ひそむ”の姿に癒されます。ぬいぐるみのほかにも、花器カバー、定期入れなども目を引きます。(現在、こちらの展示は終了しています)
https://hisomu.official.ec
古い建物の良さを生かしながら、新しい感性でリノベーションした「CAFEシトカ」。駅から少し離れていますが、ここにはわざわざ訪れたくなる魅力がたくさんありました。近くには横浜のディープスポット「横浜橋商店街」があるので、行き帰りに立ち寄るのもおすすめです。
CAFEシトカ
神奈川県横浜市南区八幡町36(伊藤米店の裏)
営業日:不定期
営業時間:13:00〜17:00
https://twitter.com/cafe_sitka
Instagram:@cafe_sitka
※掲載した商品の価格は、すべて税込みです。
※メニューは季節によって変更になる場合があります。
撮影:竹下アキコ
取材・文:鞍田恵子