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ピックアップ

-心くつろぐHYGGEな時間-
こころぐ vol.3 —

2024.03.01

-心くつろぐHYGGEな時間- こころぐ vol.3


古い団地の商店街をリノベーション&DIY!
「北本団地商店街」ってどんなところ?

「心までハレにするMarisa Grace(マリサグレース)」と 「忙しい女性を応援するSTORY(ストーリー)」から生まれた、暮らしにまつわるモノやコトを紹介するコラムです。北欧デンマーク発祥の「ヒュッゲ」という価値観を取り入れながら、心くつろぐ時間をお届けします。



全国各地で社会的課題になっている団地の高齢化。かつては団地の中心として賑わっていた商店街もシャッターが閉まり、使われなくなった店舗が多く存在しています。
そんななか、子ども時代を団地で過ごした人々によって、おしゃれな空間へと変貌を遂げつつある商店街があります。
ここは、埼玉県北本市にある北本団地。シャッター化していた商店街にクリエイターたちが集まり、次々とショップやコミュニティスペースをオープン。口コミで評判が広がり、地域住民だけでなく、遠方からも多くの人が訪れているといいます。
今回は、その中から5 つのショップやコミュニティスペースをピックアップ。2回に分けてご紹介していきます。

[まちの工作室 てと]



ものづくりを通してコミュニティをつくる場としてオープンした「まちの工作室 てと」。 ここを拠点に3人の作家が創作活動を行い、定期的にワークショップや展示会を開催することで、世代や性別を問わず、誰もが使える場所となっています。
左から、大人服の製作をするKatan kotonの荒巻晶子さん、アクセサリー作家のhorieeeさん、ワークショップや雑貨の販売を行うWOOLYの井上直美さん。



展示会やワークショップを行うギャラリースペース。年5~6 回の展示会が開催され、展示会のない期間は作家ものの作品を3ヶ月ごとに入れ替え、展示販売が行われています。ワークショップは随時開催。営業日の中から予約が可能です。
取材に訪れた日は、てとの作家以外にも、羊毛・フックドラグ作家のイワタマユミさんや、陶芸作家engoroのかんべまりさんの作品が展示販売されていました。



ビーズ刺しゅうやパンチニードルでアクセサリーを制作中のWOOLYの井上直美さん。ワークショップは、単発でもコースでも参加可能。パンチニードル、ダーニング、手織り、タペストリーウィービングなど、糸を使ったさまざまな手仕事が体験できます。



ものづくりに必要な材料や道具に囲まれたワークスペース。ギャラリースペースとは棚で仕切られ、開放的でありながら作業に集中しやすい空間となっています。



一つひとつ手作業で丁寧に作られたhorieeeさんのアクセサリー。雰囲気のある古道具や雑貨を合わせたディスプレイにもセンスが光ります。


まちの工作室 てと
住所:埼玉県北本市栄7-1-25-101
営業日:水・木・金・土曜日(不定休)
https://danchi.center/teto/


[エンバイボックス]



タイムスリップしたかのようなレトロな商店街のなかで、一際目を引くスタイリッシュな外観。 ここはサボテンやユーフォルビアなど、個性的で珍しい植物を販売するシェア工房。作家ものの植木鉢や美術作品の販売、陶芸体験ができるワークショップも行われています。



鋭いトゲ、ふわふわの産毛、重なった球体、いびつな形など、風変わりでありながらどこか愛嬌のある植物たち。そんなビザールプランツ(奇珍植物)と呼ばれる珍しい多肉植物に魅せられ、 次々にコレクションしていく人も少なくないといいます。



なかでも人気が高いという「パキポディウム」。インテリアとしても注目され、ファッション系のセレクトショップで取り扱われることもあるそう。ずっしりとした幹からひょっこり出た枝 が愛らしく、見れば見るほどクセになります。


エンバイボックス
住所:埼玉県北本市栄7-1-25-102
営業日:土・日曜日
営業時間:13~18 時
https://r.goope.jp/enbybox/


[うえのへや写真館]



「エンバイボックス」の2階にある完全予約制の「うえのへや写真館」。
“飾らない日常の延長にあるような記念写真を”をコンセプトに活動する、フォトグラファーのナガシマアサコさんが運営するフォトスタジオです。



スタジオはナチュラルなテイストで、晴れた日には自然光がたっぷりと差し込み、居心地のよい空間に。リラックスした雰囲気のなかで撮影された写真には自然と笑顔があふれます。


うえのへや写真館
住所:埼玉県北本市栄7-1-25-102 2 階
https://uenoheya.com


[惣菜とお弁当 ふるさと]



築50年を越える北本団地で40年以上営業を続ける「惣菜とお弁当 ふるさと」。今年は店内の一部をリニューアルし、お酒が飲めるイートインスペースを設ける予定だそうです。



新しいお店と昔ながらのお店が混在するのも北本団地商店街の魅力のひとつ。開業当時のままの看板がレトロでいい味を醸し出しています。



人気のからあげ弁当はこのボリュームで440円(税込)とリーズナブル。物価上昇が続くなか、お値段据え置きなのがうれしい。


惣菜とお弁当 ふるさと
住所:埼玉県北本市栄7-1-24-104


[ジャズ喫茶 中庭]



ジャズベーシストの落合康介さん夫妻が営む「ジャズ喫茶 中庭」。ジャズ喫茶を中心としたコミュニティスペースで、さまざまなイベントが行われ、地元住民の憩いの場となっています。2階はUR都市機構とMUJI HOUSEによってリノベーションされ、ご夫婦の居住スペースとなっています。



店内にはグランドピアノが置かれ、定期的にライブを開催。ジャズセッションが行われることもあるそう。壁の棚にはびっしりとレコードが並び、朝はコーヒー、午後からは食事を楽しみながら、心地よいジャズを聴くことができます。


ジャズ喫茶 中庭
住所:埼玉県北本市栄7-1-26-102
Instagram:@nakaniwa_danchi


(さいごに)

ライフスタイルが多様化する今、昭和の風情が漂う団地が見直されています。「ここに来れば、仲間ができたり、仲間に会えたり、人と人とのつながりが生まれる」。そんな懐かしくて新しい団地の商店街に出かけてみませんか?
次回は、北本団地商店街を拠点にするクリエイターやアーティストの活動をご紹介します。


撮影:竹下アキコ

取材・文:鞍田恵子

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