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日々の暮らしに”ハレの日”を
ハレのコト。vol.6

2023.09.01

日々の暮らしに”ハレの日”を
ハレのコト。vol.6


お米とさつまいもだけ! 奄美大島に伝わる
乳酸菌飲料「ミキ」で腸内環境を整える

「心までハレにするMarisa Grace(マリサグレース)」と 「忙しい女性を応援するSTORY(ストーリー)」から生まれた、 日々の暮らしをちょっとだけ特別にしてくれる“ハレのコト”をご紹介するコラムです。

残暑厳しいこの時期。暑さによる体力の消耗で、食欲がなく夏バテ気味になっていませんか?

食欲がないからといって冷たいものやさっぱりしたものだけで済ませていると、弱った胃腸にさらに負担をかけてしまいます。
そこで、クッキングコーディネーターの山路恵美さんに疲れた身体を元気にしてくれる「ミキ」の作り方を教えてもらいました。

ミキは、奄美大島の伝統的な乳酸菌飲料で、古くから食欲不振や夏バテのときに好んで飲まれてきました。 発酵飲料を作るのは手間がかかると思われがちですが、ミキは、おかゆを作ってすったさつまいもを入れるだけ。温度管理がしやすく、驚くほど手軽にできるので、ぜひ挑戦してみてください。

[ミキとは]



お米とさつまいもを発酵させた乳酸菌飲料。「ミキ」は「神酒(みき)」に由来し、長寿で知られる奄美大島では、昔から豊年祭や神事の捧げものとして親しまれてきました。
1mlに約1億個もの乳酸菌が含まれ、奄美の人たちの健康長寿に貢献しているといわれています。
ノンアルコールなので、子どもからお年寄りまで安心して飲めるのも、長く飲み継がれる理由のひとつです。

おうちごはんを「ミキ」で味変!



ミキは、そのまま飲むだけでなく、調味料として素材の旨みを引き出したり、お肉を柔らかくしたり、料理を美味しくしてくれる働きもあります。
ドレッシングのように器に盛りつけて、ごはんや汁ものにかければ、コクが出てさわやかな酸味が楽しめます。

[ミキの作り方]

材料 
・生米
・水
・さつまいも
※分量は「生米1:水5:さつまいも0.2」の割合で計算します。



1.さつまいもの皮をむき、30分ほど水に浸してアクを抜きます。



2.お米を手早く丁寧に洗い、ザルにあけます。



3.分量の水でおかゆを炊きます。



4.炊き上がったら50℃くらいに冷まします(お風呂より熱いくらいが目安)。



5.水に浸しておいたさつまいもをおろし金でおろします。フードプロセッサーにかけてもOK。



6.冷ましたおかゆにすり下ろしたさつまいもを入れ、よくかき混ぜます。



7.鍋にふたをして、常温の室内におきます。
気温によって発酵時間は異なりますが、1〜3日経つとプツプツと泡が出てくるので、これが発酵した証拠。冷蔵庫で保存すれば、2週間はもちます。ミキサーにかけて粒をなめらかにすると、より飲みやすくなります。

お話をうかがった山路恵美さん

 

「保存食を作るのも食べるのも好き」という山路さん。

「まとめて作るのは大変ですが、ビンに入れたり、菌が育っていくところを見たりするとワクワクするんです」とキッチンに立つ姿がとても楽しそう。
大のビン好きで、減ってきた保存食を小さいビンに移し替えていく作業も、手間がかかる分、愛おしく感じるのだといいます。

もはやライフワークとなっている保存食づくり。
「砂糖を入れなくても美味しいですよ」と言って出してくれたミキは、甘酒とヨーグルトの間のような味わい。さわやかな酸味に乳酸菌パワーを感じます。

「腸は“第二の脳”といわれるくらい大切な臓器で、心と体の健康に密接に関わっています。気温が下がり、感染症が流行る季節に備えて、ミキの乳酸菌パワーで美味しく腸内環境を整えられたらいいですね」。



味噌や梅酒などが入った保存容器がずらり。「発酵食品を並べておくと、相乗効果で酵母や麹がよく育つんですよ」。
プラスチック製の保存容器は、鮮度や栄養を保ちながら発酵を促進する「エンバランス加工」のものを愛用しているそうです。



手づくりの甘酒、ポン酢、塩麹、醤油麹、玉ねぎ麹などを冷蔵保存。 発酵食品の扱いを熟知している山路さん。日持ちさせる技に長けていて、中には5年ものの食品もあるといいます。



そのまま食べられる煮干しや昆布を小さくカットして冷蔵保存。
粉末は、乾燥させた野菜とかつお節をミキサーにかけたもの。
「基本的に出汁はとらず、煮干しや昆布も具としてそのまま食べています。料理が楽なうえに栄養もとれるのでおすすめです」。



野菜を干すことで、旨味や栄養がギュッと凝縮されて保存期間が長くなります。
干し野菜を常備しておくと、パパッとごはんが作れて便利です。

プロフィール


“料理のひと”として、幅広く料理の仕事に携わるクッキングコーディネーター。
栄養士の資格を取得後、調理実習の助手や栄養学や調理理論などの講師として調理師専門学校に在職。その後、料理家のアシスタントやフードコーディネーターの在籍する会社を経て独立。 現在は、自然栽培の素材にこだわった味噌、梅干し、柚子胡椒づくりのワークショップにも力を入れている。

https://www.yamaji-emi.com




撮影:竹下アキコ

取材・文:鞍田恵子