-心くつろぐHYGGEな時間- こころぐ vol.4
シャッター商店街からコミュニティーの場へ
「北本団地商店街」で、ものづくりに触れよう
「心までハレにするMarisa Grace(マリサグレース)」と 「忙しい女性を応援するSTORY(ストーリー)」から生まれた、暮らしにまつわるモノやコトを紹介するコラムです。北欧デンマーク発祥の「ヒュッゲ」という価値観を取り入れながら、心くつろぐ時間をお届けします。
JR高崎線の北本駅からバスで約7分のところにある築53年の北本団地商店街。そんなレトロな商店街が、いま生まれ変わり始めています。
シャッター化した空き店舗は開放的な空間へとリノベーションされ、コミュニティスペースには団地や地域の人々が集まり、シェアアトリエ&ギャラリーでは展示会やワークショップが行われるようになりました。
今回は北本団地商店街を拠点とし、創作活動する5人のアーティストやクリエイターをご紹介します。
→ショップやコミュニティスペースの紹介はこちら
https://marisagracestore.jp/pickup/4244/
[まちの工作室 てと]
3人のものづくり作家を中心に、展示会やワークショップを行う「まちの工作室 てと」。
WOOLYの井上直美さんは、ものづくり作家としてだけでなく、ワークショップの講師、書籍や雑誌へのレシピ提供、メディア出演など幅広く活躍。展示会の企画・運営も行っています。
Instagram:@w_o_o_l_y
パンチニードルを使ってアクセサリーや壁飾りをつくるワークショップが人気。パンチニードルは、専用の針に毛糸を通し、プスプスと刺すだけで簡単に刺しゅうができるので、初心者でも気軽に挑戦できます。
パンチニードル以外にも、ダーニング、手織り、ノッティング、タペストリーウィービングなど、さまざまなものづくりを体験することができます。ワークショップは随時開催。営業日の中から予約が可能です。
ビーズステッチとパンチニードルを組み合わせてつくられたブローチ。存在感がありながら、シンプルな装いにすっと馴染むデザインに。「てと」で購入することができます。
天然石に魅了され、アクセサリー制作を始めたというhorieeeさん。ここでの活動以外にも、イベント出展やワークショップの企画などで全国を飛び回っています。
https://horieee.com
天然石やアンティークのビーズ、ガラスビーズを使った刺しゅうアクセサリー。街でふと目にとまった建物や壁、扉、窓などからインスピレーションを受けるのだといいます。
色のバランスやトーンを意識することで、使い込まれたような味わいのあるブローチに。繊細でありながら、どこかプリミティブな力強さが感じられます。
2階にアトリエを構えるKatan kotonの荒巻晶子さん。素材や着心地にこだわり、大人のためのおしゃれな日常着を制作。委託販売やイベントでの販売を行っています。窓に向かったデスクからは作業中でも景色が眺められ、開放感があるといいます。
Instagram:@katankoton.ako
ブルーのタブリエを主役にしたシンプルコーデ。脇と裾からちらりと覗くストライプのスカートが着こなしのポイントに。パフブラウスを合わせることで、ほどよくきちんと感を出すことができます。胸もとのブローチはWOOLYさんの作品。
[エンバイボックス]
サボテンやユーフォルビアなどの植物を販売しながら、個性的で珍しい植物に調和する鉢を制作・販売する陶芸家のセキグチタカヒトさん。定期的に陶芸体験教室や植物を使ったワークショップも行われています。
https://r.goope.jp/enbybox/
セキグチさんの審美眼にかなった、ビザールプランツ(奇珍植物)と呼ばれる珍しい多肉植物たち。陶器鉢を合わせることでさらに個性が際立ち、植物のおもしろ味が増します。
アメリカで生まれた技法を使い、表面にヒビ割れを入れた陶器の鉢。いくつもの工程を経て、一つひとつ手びねりでつくられるこれらの作品は、大胆そうに見えてじつはとても繊細。植物との親和性が高く、唯一無二の存在感を放ちます。
[ジャズ喫茶 中庭]
「中庭」は、ジャズ喫茶としての営業を中心に、さまざまなイベントを行うコミュニティスペース。ここを管理するのは、東京から移住してきた落合夫婦。喫茶を担当する妻のイケマカナコさんは、料理、音楽、料理、手芸など、多彩なジャンルで活動されています。
Instagram:@nakaniwa_danchi
カナコさんのつくるオリジナルマスコット人形は、愛らしい表情だったり、味のある佇まいだったり、どれも個性的でユニーク。思いのままつくる、マスコット人形のワークショップも開催されています。
(さいごに)
ものづくりを通じて、たくさんのつながりが生まれる北本団地。お世辞にも便利な場所とは言えないけれど、ここにしかない魅力がたくさんあるので、わざわざ足を運ぶ価値あり! まずは気軽に参加できるワークショップでものづくり体験をしてみてはいかがですか? きっと新しい自分や仲間に出会えるはずです。
撮影:竹下アキコ
取材・文:鞍田恵子